セリフは割ってしゃべろう
ぺーいちです。
セリフと動きを共動させることって案外難しいんですよね
今回はセリフを割ってしゃべるということを説明していきます
これができるようになると、いままでより、より深い演劇的快感を得られることとなるでしょう
セリフを言いながら動く
「ですからね、私は言ってやったんですよ、そのこと自体はそれで済むかもしれませんけど、後で必ず問題を起こしますよって・・・。だってそうでしょう・・・?」
このセリフ、なんてことないセリフですが、セリフを言いながら動くことは、演技上自然に行われなければなりません。
例えば、たばこを一本取りだして火をつけながら。
例えば、お茶っ葉の準備から、お茶を入れながら。
日常ではこうした行為を、苦も無くこなしていますが、演劇空間という特殊な場では、ギクシャクしたり、どちらか一方になりがちです。
所作の停止がセリフの開始、セリフの停止が所作の開始では、舞台上の流動性が失われてしまいます。
解説
タバコを吸うという場合、「ポケットからケースを出す」「ケースから1本引き抜く」「口にくわえる」「口にくわえたそれに火をつける」「吸って吐く」「口から煙草を離す」と、いくつかの動作があります。
台本のト書きにはそこまで指定されていないことが多く、ただ「煙草を出して吸いながら」となっていることが多いです。
どのように演じるか例をやってみると、
ですからね、(たばこのケースを取り出して一本引き抜く)私は言ってやったんですよ、(ライターを探しながら)そのこと自体は(ライターが見つからない)それで済むかもしれませんけど、(ライターが見つかり、煙草を口にくわえて火をつける、煙をひと息はいてから)後で必ず問題を起こしますよって・・・。(もう一度煙草を吸ってから)・・・だってそうでしょう。
とこんな感じになるのではないでしょうか。
もちろんこれが正解というわけでもありませんが、その俳優さんそれぞれに正解があると思います。
しっくりくるところを、日常生活で自分がどのようにやっているのか考えながら探してみてください。
注意すべき点
こつを飲み込んで余裕ができてくると、余分な動作を加えたくなってきます。
「にもかかわらず、セリフは切れてないだろう」ということを誇り、おそらくここに演劇的快感を感じ取ることができるようになります。
この種の演劇的快感は一見地味ですが、かなり重要なものです。
しかし、あまりやりすぎると、嫌味になったり、鼻についたりします。
演技を手馴づけているという自信が、こういったテクニックを生み出すのではありますが、逆に「手馴づけられない芝居」に」逆襲されることになります。
ですから、注意を要するテクニックではありますが、「演技」を「演技」として体感する最初の手掛かりとなるものと言えます
まとめ
セリフを言いながら、不自然ではないという動きは、日常生活の中で当たり前にやっていることですが、いざ演劇空間の中でやろうとすると不自然になりがちです。
これができるようになると、演技をしているという快感を得らるものですが、やりすぎると、逆に鼻につく、嫌みな演技になってしまいます。
良いバランスでできるようになれば、一つ階段を登れると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます
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