演劇LAB☆演技力向上の部屋

演技に行き詰まりを感じた方の、悩みを解消し演技力を向上させる演技講座

セリフは原則としてしっかりしゃべらなければならないが

ぺーいちです

今回は少し愚痴のような感じでお話しします

コラム的に読んでいただければと思います

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原則として、観客に聞き間違いや聞き漏らしの無いよう、発声発音、イントネーションやアクセントに気を付けながらしゃべらなければならない。

セリフはきちんと観客に届けなければならないと考えています。

 

しかしこういう話をすると、

「セリフは感情や伝えようとする思いがあれば、そんなこと気にしなくても届くんだ。むしろそういうことに気を取られて感情表現がおろそかになってしまうことのほうが問題だ」

 

「言葉のわからない外国の作品であっても楽しむことができるから言葉はそんなに大事ではない」

 

「言語機能に障害があってちゃんと喋れない人は演劇をするなということか」

 

という反論を貰うことがあります。

 

感情が大事で言葉は二の次に対する反論

感情表現がちゃんとできて、言葉もちゃんと聞き取れたほうがいいです。

 

言葉が届くことで、物語が理解できて、そのうえで情感まで届く状態が一番いいのです。

どちらが大事で、どちらかをおろそかにしていいというものではありません

 

発声や発音、アクセント、イントネーションに気を取られなくてもいいレベルまで基礎力を高めればいいだけの話です。

 

その努力なしに感情が大事だ、気持ちがあれば伝わる、と言われてもそれは俳優の努力不足とエゴだと思います。

 

言葉のわからない外国語の作品でも楽しめるから言葉は大事じゃない、ということに対する反論

そもそも、外国語で言葉がわからない作品からは、言葉による情報の取得はほぼできません。

 

言葉がわからないという前提で作品を見ますから、言葉による情報の取得は完全にあきらめて、視覚から情報を得ようとします。そして俳優がしゃべっている言葉は効果音やBGMのようなに聞いているので、観客は聞き取れないというストレスは感じません。

 

つまりチャンネルが違うのです

 

日本語でしゃべってるのに聞き取れないというのとは完全に違うので、比較になりません。

 

障害を持たれている方の演技でも伝わってくる、ということに対する反論

言葉がわからない外国語の作品と同じで、やはり聞き取ろうとするチャンネルが違います。

 

小さい子供が話しかけてきたとき、なにを言おうとしているのか、聞く側が一生懸命に歩み寄って、聞き取ろう、理解しようとしますよね。

 

観客側が聞き取るための努力をしてくれるのです。

 

だから、言葉が不自由な方でも、一生懸命に伝えようとすることで、観客が受け取ろうと歩み寄ってくれる結果、伝わるのです。

 

 

健常者で、日本語が普通にしゃべれる人が、伝えるための技術や基礎力の向上を図ることなく観客に歩み寄れと言われている気がして違和感を感じます。

 

とはいえ、なにがなんでも言葉はすべて明確に喋らなければならいというわけではない

酔っ払って、泥酔している人が明確にしっかり喋っていたら変ですよね。

 

ヘレンケラーのお芝居をしてて、最初から健常者と変わらない言葉でしゃべっていたらおかしいですよね。

 

状況、状態に合わせてそれにふさわしい表現をチョイスしていかなければなりません。

 

ベーシックなものとして、発声発音が明瞭で、イントネーションやアクセントが正しいしゃべり方ができたうえで、状況・状態に合わせてそのようにコントロールすれば良いということです。

 

ここまで話すとたいていの人は納得してくれますが、なかなかここまで聞いてくれる人も,少ないのが現実です

 

しょうもない愚痴に最後まで付き合ってくださりありがとうございます。

 

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